フケはよくある症状ですが、原因は一つではありません。洗髪習慣、乾燥、製品への反応、脂漏性皮膚炎、乾癬、湿疹、真菌感染などが似た見え方をすることがあります。この記事では、頭皮を刺激しにくい洗髪、フケ用シャンプーの使い方、皮膚科に相談する目安を説明します。
この記事は一般的な情報です。個別の診断や治療の代わりにはなりません。強い症状や急な悪化がある場合は、自己判断で洗髪を繰り返さず皮膚科へ相談してください。
かゆみとフケをまず観察する
細かく乾いた白いフケだけでなく、黄色っぽい脂っぽい落屑、赤み、腫れ、かさぶた、膿、痛みがないかを見ます。顔の眉間・鼻の脇・耳の周りや胸にも似た症状がないか、整髪料や染毛剤を変えた後に悪化していないかも手がかりです。
英国NHSは、フケは不潔さが原因ではなく、洗髪が少ないと目立ちやすくなることがあると説明しています。洗髪回数だけを責めるより、頭皮を傷つけず、すすぎ残しを避けることから始めます。NHS「Dandruff」
頭皮を刺激しにくい洗髪の手順
1. ぬるま湯で十分に濡らす
いきなり洗浄料をのせず、髪と頭皮を湯で濡らします。熱い湯は乾燥感や刺激につながることがあるため、熱さを我慢する温度は避けます。
2. 指の腹で頭皮を洗う
爪を立てず、指の腹で頭皮を小さく動かすように洗います。フケを削り取ろうとして強くこすると、刺激で状態が悪化することがあります。髪の長さは泡が流れる際に洗われるため、こすり洗いを重ねません。
3. 生え際・耳の上・えり足まで流す
洗浄料が残ると、刺激やかゆみの原因になることがあります。生え際、耳の周り、えり足を指で確認しながら、ぬめりが残らないように流します。洗髪後はタオルでこすらず、包んで水分を取ります。
洗髪後にかゆみが強くなるなら、洗う回数を増やす前に、湯の熱さ、爪を立てる癖、すすぎの長さ、ドライヤーの熱を確認します。洗髪中の痛みや出血があるときは、フケを落とそうとして続けず、頭皮を休ませて相談します。
フケ用シャンプーを使うときの注意
フケ対策用の製品は、海外サイトの成分リストや使い方を日本の製品へそのまま当てはめず、国内で販売されている製品の容器・外箱・添付文書にある区分、用途、用法、注意事項を確認して使います。表示された範囲を超えて使ったり、成分名だけで自分に合うと判断したりしないでください。米国皮膚科学会「How to treat dandruff」
一つで合わない場合に別の成分を試す考え方はありますが、刺激や赤みが出たら続けません。髪質によっては治療用成分が髪を乾燥させることがあるため、頭皮に使い、髪の長さには通常のケアを行うという使い分けも検討します。
セルフケアから皮膚科へ切り替える目安
フケ対策用の製品を表示どおりに使っても症状が続く場合、フケがひどい場合、頭皮がとてもかゆい場合、赤い・腫れている場合、顔や体にもかゆい落屑がある場合は、皮膚科へ相談します。受診の時期を一律の期間だけで決めず、症状の強さと経過で判断しましょう。NHS「Dandruff」
強い痛み、膿、出血、急な脱毛斑、製品使用後の広がる発疹や腫れがある場合は、表示どおりの使用期間を待たずに相談します。頭皮のかゆみには、フケだけでなく製品への反応や乾癬など複数の原因があるため、見た目が似ていても同じ対処とは限りません。米国皮膚科学会「10 reasons your scalp itches」
シャンプーや整髪料を使った後に、呼吸が苦しい、喉や胸が締めつけられる、喉が腫れて飲み込みにくい、声が出しにくいなどの症状があれば、アナフィラキシーなど緊急性の高い反応の可能性があります。総務省消防庁は、息ができないなどの症状が起きた場合はただちに119番通報するよう案内しています。迷わず119へ連絡してください。総務省消防庁「応急手当の普及啓発活動の推進に関する資料」
受診時に伝えること
- かゆみとフケが始まった時期、悪化する時間帯
- 乾いたフケか、脂っぽい落屑か、赤みや腫れの有無
- 最近変えたシャンプー、整髪料、染毛剤
- 試した製品と使用期間、使った後の刺激
- 顔、耳、胸など他の部位の症状や脱毛
容器や成分表示の写真を持っていくと、製品の説明がしやすくなります。頭皮を隠すために強い整髪料を重ねるより、症状が出た時の写真を残す方が診察の助けになります。
市販の対策を試す場合も、使い始めた日と使用頻度を記録します。改善したように見えても、刺激や赤みが出たら中止し、別の製品を次々重ねて原因を分からなくしないようにします。医療機関で相談するときは、試した期間と反応をそのまま伝えます。
まとめ
頭皮のかゆみとフケは、爪を立てずに洗い、すすぎ残しを避け、フケ用シャンプーは表示どおりに使うことから始めます。赤みや腫れ、強いかゆみ、痛み、膿、脱毛、顔や体の症状がある場合、また適切に使っても続く場合は皮膚科へ相談しましょう。