ヘアケア

整髪料を毎日使う人へ|髪と頭皮に負担をかけにくい使い方

整髪料を少量手に取って使う日本人男性の手元
出勤前にワックスやジェルを使い、帰宅後は疲れてそのまま寝てしまう。毎日の整髪料は便利ですが、髪を固めたまま何度もくしを通したり、頭皮に付けて落とし切れなかったりすると、髪と頭皮の負担が気になります。

大切なのは、整髪料を使うかどうかを一律に決めることではありません。どこに、どれくらい、どのように付け、どう落とすかを整えることです。米国皮膚科学会の情報をもとに、30〜50代の仕事の日にも続けやすい使い方と、受診を考えるサインをまとめます。

整髪料は医療行為の代わりになりません。赤み、強いかゆみ、腫れ、痛み、脱毛がある場合は、使用を止めて皮膚科へ相談してください。

整髪料で負担が増えやすい場面

髪を長時間固定する製品を付けた後にくしで何度も整えると、髪が切れたり、摩擦や引っ張りによる負担が増えたりする可能性があると米国皮膚科学会は説明しています。また、ヘアスプレー、ジェル、ポマードなどを多く使うと、脂漏性皮膚炎のある人では悪化につながることがあります。整髪料の使用だけで薄毛の原因を決めつけず、この記事では固定後のくし通しや牽引による負担を扱います。米国皮膚科学会「Hair styling without damage」 米国皮膚科学会「Seborrheic dermatitis: Self-care」

ただし、整髪料を使ったことだけで、かゆみやフケの原因を断定はできません。すすぎ残し、製品への反応、乾燥、脂漏性皮膚炎など、複数の可能性を頭皮の状態と経過から考えます。

髪と頭皮に負担をかけにくい使い方

頭皮ではなく髪の表面を狙う

整髪料は必要な部分に少量ずつ使い、頭皮にすり込む使い方は避けます。生え際や分け目を固めたい場合でも、髪の根元へ強く押し込まず、指先で毛流れを整える程度にします。量を増やしても、髪のダメージや頭皮の不快感が解決するとは限りません。手のひらで一度薄く伸ばしてから毛先や表面へ移すと、特定の場所へ集中する使い方を避けやすくなります。

一度で形を作り、何度も引っ張らない

乾いた髪を強く引っ張りながら固め、後からくしでとかし直す動作は減らします。最初に分け目と毛流れを決め、手ぐしで整えます。固定力の強いタイプが必要な髪型なら、毎日同じ場所を引っ張らないように髪型を変える日も作ります。

帰宅後はその日のうちに落とす

洗髪では、いきなり力を入れてこすらず、ぬるま湯で髪を十分に濡らしてから、指の腹で頭皮をやさしく洗います。髪の長さをこすって泡立てるより、洗浄料を頭皮になじませ、流れる泡で長さを通過させるイメージです。すすぎは生え際、耳の上、えり足まで丁寧に行います。

症状が出たときの切り分け

気づいた変化 まず確認すること 対応
使用後にかゆみ・赤み 新しく使い始めた製品か、付着範囲と一致するか 使用を止め、改善しない・広がるなら皮膚科
細かいフケ・乾燥感 洗髪頻度、洗い残し、熱い湯、こすり洗い 刺激を減らし、続くなら皮膚科
切れ毛・毛先の広がり 強い固定、くしの回数、熱の当て方 引っ張りと熱を減らし、変化を記録
脱毛斑・生え際の後退 急な変化か、頭皮症状や眉毛の変化 整髪料だけで判断せず、早めに皮膚科

製品を使った後に頭皮や、製品が触れた顔・首にもかゆい発疹が出るなら、接触皮膚炎などの可能性があります。米国皮膚科学会は、原因と思われる製品を止め、原因が分からなければ皮膚科に相談するよう案内しています。米国皮膚科学会「10 reasons your scalp itches」

切り分けるときは、同時に複数の新しい製品を始めないこともポイントです。製品を変えた日、付けた場所、症状が出た時刻、洗い流した後の変化を簡単にメモします。これは原因を自分で確定するためではなく、受診時に経過を正確に伝えるための記録です。

受診を急ぎたいサイン

頭皮の強い腫れ、痛み、膿、広がる赤みがあれば、製品を止めて皮膚科へ相談します。円形の脱毛斑、急に増えた抜け毛、眉毛やひげの変化がある場合も、整髪料のせいと決めつけず皮膚科で確認してください。

整髪料などを使った後に、呼吸が苦しい、喉や胸が締めつけられる、喉が腫れて飲み込みにくい、声が出しにくいなどの症状があれば、アナフィラキシーなど緊急性の高い反応の可能性があります。消防庁は、アナフィラキシーで息ができない症状が起きた場合はただちに119番通報するよう案内しています。迷わず119へ連絡してください。総務省消防庁「応急手当の普及啓発活動の推進に関する資料」

まとめ

整髪料を毎日使うなら、頭皮にすり込まない、少量で一度に形を作る、帰宅後にやさしく落とすという3点を基本にします。固定力の強い製品を使った後の反復ブラッシングや、同じ場所を毎日強く引っ張る髪型は控えます。かゆみや発疹、脱毛がある場合は使用を止め、頭皮の状態を皮膚科で相談しましょう。

参考資料